製品情報

製薬用水処理プラントエンジニアリング事業 水処理装置

WFI製造装置(膜法)

WFI製造装置(膜法)とは

蒸留法ではなく、膜ろ過(主にUF膜)にて精製水から不純物(微生物、パイロジェン等)を分離、除去して注射用水(WFI)を製造します。

特長

  1. 蒸留法と比べ省エネルギー

    蒸留法と比較した最大の特長は、環境対策として省エネルギー化が期待できること。その他、省スペース化、圧力容器規格の年次性能検査不要という効果も期待できます。

    蒸留法では、精製水を水(25~30℃)の状態から蒸気(150℃以上)の状態にして、純粋蒸気を発生させます。
    この純粋蒸気を冷却水で冷やして出来たものが注射用水となります。
    一方、膜法の場合は、精製水を水(25~30℃)の状態から高温(70~85℃)の状態まで加熱した水が注射用水となります。
    そのため、純粋蒸気を発生させる蒸留法に比べ、エネルギー使用量が少なくなります。また、冷却水を用いて蒸気を凝縮する工程がないため、冷却水も不要となります。(表1)

  2. ニーズに合わせた柔軟な設計

    WFI製造装置(膜法)には複数のパターンで提案が可能です。(表2)

表1:膜法と蒸留法の比較(例)

製造量蒸気使用量冷却水使用量
WFI(蒸留法)1,000L/h350㎏/h at 0.5MPa880L/h at 20℃
WFI(膜法)1,000L/h130㎏/h at 0.2MPa未使用
ユーティリティ使用量差分-220㎏/h -880L/h

表2:WFI製造装置(膜法)のパターン

パターン※1,2コスト省エネ効果スペース性検証性(バリデーション含む)
イニシャルランニング検証難易度トラブル
回避機能
微生物汚染
リスク※3
シングルUFタイプ
シングルUFタイプ
UF膜SIP対応
ダブルUFタイプ
ダブルUFタイプ
UF膜SIP対応
※1.UF膜後のSIPは標準実施となります。
※2.付帯設備としてPS装置や微生物迅速測定器もあります。
※3.UF膜SIP対応タイプは、蒸留法の純粋蒸気による滅菌と同等のサニタイゼーションが期待できます。
  非対応のタイプは、純水蒸気による滅菌ではなく熱水殺菌となり、一般的なUF水製造装置と同等のサニタイゼーションとなります。